生後1週間などの生まれて間もない子猫はとてもかわいらしく、迎えるおうちの方々もうれしさでいっぱいのことでしょう。でもそれと同時に、子猫の飼い方に不安を持たれている方も多いと思います。生まれたての子猫は食事やトイレのサポートが必要なだけでなく、免疫力が低くて病気にかかりやすいなど、注意すべきポイントがいくつかあります。ただ、ポイントさえきちんと押さえておけば、安心して子猫を飼うことができますよ。
生後1週間の子猫に必要な「食事」と「トイレ」
生まれたばかりの子猫は、自分ひとりでは何もすることができません。これは人間の赤ちゃんと同じ、と考えてよいでしょう。基本的には親猫が世話をすることで子猫は生きていくことができます。もし親猫がいない場合は、飼い主が責任を持って親猫の代わりを果たす必要があるのです。ここでは、子猫が生きていくうえで必要な「食事」と「トイレ」についてお伝えします。
子猫の食事はミルクが基本
生後3週間くらいまではミルクを飲ませて育てます。ミルクは猫用のミルクがあるので、それを哺乳ビンで人肌に温めてから与えるようにしてください。体重が少ない子猫は1回に飲む量が少ないため、その分回数が多くなります。
哺乳の量と回数の目安は、
- 150グラムの子猫:【1回7cc】を【1日6回】程度
- 350グラムの子猫:【1回20cc】を【1日4回】程度
です。
注意するポイントは、哺乳において1日に必要な量を下回ってしまうことです。哺乳量が少ないことが原因で栄養失調になってしまうことがあります。ミルクは少し多めにあげても問題ないので、1日の必要量を守るようにしてください。 生後3週間を過ぎたあたりからは、猫用の固形飼料をふやかし、ミルクと混ぜながら与えていきましょう。
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子猫のトイレはサポートが必要
食事同様、子猫の場合はトイレにサポートが必要です。親猫がいる場合は、親猫が子猫の股間をなめて刺激することで排泄を促したり、汚れを拭き取ったりします。親猫がいない場合は、飼い主がその役割を担わなければなりません。 トイレのサポートは哺乳と同様、生後3週間くらいまで続ける必要があります。
サポート方法ですが、
①まずは汚れてもいいようにタオルや新聞紙を膝の上に置きましょう。
②次に、子猫のおなかを支えて下向きにし、ウェットティッシュまたは普通のティッシュなどで股間を10秒くらい軽くこすってあげます。
③そうするとおしっこが出てきますので、ティッシュに色が付かなくなるまでこの作業を繰り返してください。
この作業を行う頻度は、哺乳に合わせて2時間に1度行うくらいで大丈夫です。 うんちの場合は、おなかを支えたときパンパンに張った感じがあるときに、肛門付近をおしっこと同様の手順でこすりましょう。この場合は、24~36時間に1度行うくらいで大丈夫です。茶色から黄色のペースト状のうんちが出てきますので、色が付かなくなるまで何度かティッシュを換えながら行ってください。
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子猫が安心・安全に過ごせる環境を整えることが大事
食事とトイレのポイントを押さえたあとは、子猫が過ごす環境のことを考えましょう。猫は環境の影響をとても受けやすい生き物です。特に新しくおうちにやってきた子猫はとても戸惑っていることが大半。まずは子猫が安心して過ごせるように配慮してあげることが大事です。
ポイントは、
- 適切な保温を行う
- 部屋をキレイに保つ
- かまい過ぎない
の3つです。
生後間もない子猫は、まだ自分で体温調節ができません。体温が低くなると免疫力が下がり、病気にかかりやすくなってしまいます。 通常、子猫が親猫や兄弟猫と寄り添って眠る環境は30℃くらいに保たれています。親猫がいない状況でも、できるだけその環境をつくってあげるようにしましょう。 生後1週間ほどであれば室温30℃前後、そこから成長に合わせて徐々に温度を下げていき、生後1ヶ月ほどになったら23℃くらいの環境で育てるのが理想的です。
また子猫は免疫力が弱く、口や喉の筋肉も発達していません。ですので、部屋にほこりが舞わないよう小まめに掃除を行い、誤飲が起きないように子猫が口に入れそうなものは片付けておきましょう。
かまい過ぎに注意しましょう
よくありがちな失敗として、かわいいからといって必要以上にかまい過ぎてしまうことがあります。 新しいおうちに来たばかりの子猫は、ただでさえ環境の変化に対応するために疲れやすくなっています。それに加えて、飼い主たちが過度に触ったり、抱っこしたりすれば、子猫にとってストレスになりかねません。猫のストレスを軽減させるためには、静かな環境で、眠りたいときに眠らせてあげるのがベストです。猫の性質を理解して、子猫が過ごしやすい環境をつくってあげましょう。
これだけは知っておきたい!3つの病気とその症状
子猫は免疫力が低く、野良猫などの場合はすでに病気をもらっている可能性もあります。ここでは子猫がかかりやすい3つの病気と症状についてお伝えします。
子猫がかかりやすい病気は主に、
- 猫かぜ
- 下痢
- 皮ふ病
の3つです。
【猫かぜ】は人間のかぜと同様、くしゃみや鼻水、目やになどが症状として見られます。拾い猫の多くが感染している可能性のある病気です。免疫力の低い子猫の場合は、猫かぜで命を落としてしまうケースもあります。すぐに獣医さんに診てもらい、薬を処方してもらいましょう。
【下痢】は、寄生虫によるものとウイルス性によるものが考えられます。うんちが出たらチェックして、水様便が長く続くようでしたら病院に連れて行き、糞便検査をしてもらいましょう。
【皮ふ病】は、ダニやノミ、細菌が原因となるケースが多く、皮ふの炎症や脱毛、毛ツヤの悪化などの症状が出てきます。これも子猫の場合は大事に至ることがありますので、病院で診てもらい、適切な投薬を行うようにしましょう。
病気の症状を把握し、いち早く病院で診てもらう
ここまで、主な病気と症状をお伝えしました。対処法はこれらの症状を把握し、いち早く気づいて病院で診てもらうことです。新たに子猫を飼い始めるのであれば、
・事前にかかりつけの獣医さんを決めておくこと
・飼い始めて1週間以内に、獣医さんに診てもらうこと
をおすすめします。 もちろん症状が出てから病院に連れていくことも可能ですが、飼い始めに病気が見つかるケースが多いので、あれこれ心配するよりも1度獣医さんに診てもらう方がよいでしょう。
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注意点を押さえれば、安心して子猫を育てられる
生後1週間ぐらいの子猫を飼い始めるときの注意点についてお伝えしてきました。生まれて間もないだけに不安なことも多いと思いますが、今回お伝えしたポイントをおさえておくことで安心して子猫を育てられるのではないでしょうか。まずはかかりつけの獣医さんを探すことから始めてみましょう。
◎参考記事: