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初めて飼う人へ!愛犬を守るために知っておきたい飼育ポイント4選

初めて飼う人へ!愛犬を守るために知っておきたい飼育ポイント4選

初めて犬を飼うのに「飼い方について分からないことはない」という人はいないでしょう。注意しなければならないことはたくさんありますし、必要な費用も気になりますよね。あれこれ考えると混乱してしまいますが、重要なポイントは4つです。この4つを頭に入れてドッグライフを楽しみましょう。

ポイント1:意外とかかる飼育費用

犬を飼うと、当然、お金がかかります。具体的にどれくらいかかるものか、みてみましょう。

最初に必要な費用

犬を飼い始めるとき、最初に必要な費用は次のようなものです。

  • 犬の購入費:200,000~500,000円
  • 畜犬登録費:3,000円
  • 狂犬病予防接種:3,000~6,000円
  • ワクチン代(任意接種2回分):10,000~20,000円
  • ケージ・トイレ・エサ・ブラシなどケアグッズ一式:30,000~50,000円

ペットショップ、自治体、動物病院、ホームセンターなど、支払う先はさまざまですが、最初はかなり大きな金額が必要になります。

毎月かかる費用

大型犬・中型犬・小型犬で差はあるものの、犬に関する毎月の費用は次のようなものが考えられます。

  • フード代:10,000~30,000円
  • トイレグッズやマナーウェアなど:5,000円
  • シャンプーやトリミング代:3,000~10,000円
  • ドッグランといった施設の使用料:5,000~10,000円
  • おもちゃ、服など雑費:3,000円

広い土地を自由に利用できる田舎住まいと、上下階や隣、共有スペースで騒音やしつけに配慮が必要な都心部のマンション住まいでは、ずいぶんと費用が違ってきますが、こうした費用が必要になります。

また、フードもホームセンターで市販されている経済的負担が軽いフードから、プレミアムフードや特別療法食のような高価なものまであります。

飼い主の考え方で費用が違ってくるので、項目別に書きだして計算してみるのがお勧めです。

毎年必要な費用

「本当に毎年必要なの?」と疑問に思う人も多いようですが、次の費用も必要なお金として考えてください。

  • 狂犬病予防接種(年1回):3,000~6,000円
  • ワクチン代(任意接種):6,000~10,000円
  • フィラリア予防薬:10,000円
  • 健康診断費:5,000円

狂犬病の予防接種は法律で義務づけられていますし、任意接種のワクチンやフィラリア予防薬、健康診断は、愛犬の健康維持と感染症を広げないという点で重要です。「完全室内飼いだから大丈夫!」といわず、受けることを検討してください。

★併せて読んでほしい記事:これで安心「子犬のワクチン接種ガイド」

必要に応じてかかる費用

必ず必要になるわけではありませんが、次のような費用もかかることがあります。

  • 去勢手術:20,000~30,000円
  • 避妊手術:20,000~50,000円
  • ケガや病気の治療:治療内容や病院によって費用が異なる

去勢も避妊も1度行えば終わりです。ただ、動物病院で支払う費用は病院によって値段が異なります。近所に複数の動物病院がある場合は、あらかじめ電話で諸費用を確認しておくといいですよ。

万が一に備えるお金

犬には人のような公的な医療保険制度がありません。このため治療費は全額飼い主負担になります。一度の手術で数十万円のお金が必要になることもあるので、日ごろから備えておくのがお勧めです。ペット保険で備える人もいれば、毎月積み立てておく人もいます。都合のよい方法で備えておけば、万が一のときも焦らずにすみますね。

ポイント2:食事管理は飼い主の責任

犬を飼うときに欠かせないのが、毎日の食事の管理です。人と同じように、犬も食べすぎると肥満になりますし、栄養バランスが悪いと欠乏症といった危険があります。安心安全で適切な食事のために、次の3つのことに気をつけましょう。

総合栄養食を通常の食事にしよう

犬用フードはたくさん販売されていますが、通常の食事に利用するのはパッケージに総合栄養食と書かれているものにしましょう。総合栄養食というのは、それと水を与えていれば大丈夫なフードです。犬に必要な栄養が過不足なく含まれているので、通常の食事に最適です。粒状の乾燥タイプが多く、保存性にも優れているのが特徴です。食べさせる量の目安がパッケージに書かれているので、その量を守ってください。

缶詰やレトルトパックは特別なご飯にしよう

犬用のフードのなかでも缶詰やレトルトパックのフードはとても食いつきがよく「ドライフードは嫌がるけれど缶詰なら食べる」という犬もいるほどです。しかし、缶詰やレトルトパックで販売されているフードは栄養バランスが偏っているものが多く、メインの食事には不向きです。食欲がないときにトッピングとして利用したり、スペシャルな日のご飯に使用したりするのがお勧めです。

おやつは控えめに

今は、犬用クッキーやケーキなど豊富なおやつがあります。しかし、基本的におやつは不要です。おやつは、しつけやトレーニングのご褒美として活用したり、食事が十分にとれないときの補助食にしたりしましょう。おやつが余分なカロリーとなって肥満になるケースが多いので注意してください。

子犬への食事の与え方については、「子犬の食事の与え方ガイド――何を?どんなふうに?いつ?の疑問を解決」でも詳しくご紹介しています。

ポイント3:ボディケアで健康習慣

愛犬の健康を維持するには、病気の予防と、早期発見・早期治療が最も大切です。これを実現させるために、毎日のボディケアを通して細かな体調変化に気づいてあげましょう。

毎日続けたいのがブラッシングです。ブラッシングには、余分な抜け毛を取り除くほかに、ノミ・ダニを取り除く効果や、皮膚を刺激して血行を促進する効果があります。

そして、耳・目の周り・肉球周り・肛門周りなどの毛は短くカットしてあげましょう。体を衛生的に保つことができます。また、肉球周りの毛をカットしておくと室内で毛を踏みつけて転倒し、骨折や捻挫するといったリスクを減らすことができます。

毎日体に触れていると、体温や体重、息遣い、心拍数などを肌で感じられます。また、飼い主と愛犬の絆を築くチャンスでもあるので、毎日のボディケアを習慣にしてください。

ポイント4:病院は3カ所チェック

頻度は少なくても、必ずお世話になるのが動物病院です。愛犬がいつ、ケガをしたり病気になったりするか分かりませんから、必ず動物病院を見つけておきましょう。

動物病院は休診日が異なる2カ所と、もうひとつ、設備が整った大きな病院も探しておきましょう。万が一の際に慌てないよう、ルートや通院方法も考えておくと安心です。

病院選びのポイント

動物病院を選ぶポイントは診察料以外にもいろいろあります。

  • 駐車場の広さ
  • 愛犬と獣医師の相性
  • トリミングサービスの有無
  • しつけ、オーラルケアなどの講習会の有無
  • 窓口で保険を利用できるかどうか
  • ウサギのようなエキゾチックアニマルの診察の有無

大型犬を飼っている場合は、車移動がメインになりますから駐車場が欠かせません。また、毛の長い犬種ならトリミングサービスがあった方が便利ですし、子犬の場合はしつけ相談ができる方がいいでしょう。窓口で保険が利用できると保険料請求の手続きが楽になる上、飼い主が実際に支払う金額も少なくてすみます。

また、エキゾチックアニマルを診る動物病院は数が少なく、その病院に診察が集中する傾向がみられ、待ち時間が長くなる可能性があります。複数の動物病院をチェックしてかかりつけを決めるといいでしょう。

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毎日の積み重ねが楽しいドッグライフの基本

犬を飼うときは新しい家族を迎える喜びで幸せな気分になります。その幸せを長く続けるために、お金・食事・健康管理・病院という4つのポイントをしっかり押さえておきましょう。愛犬を守れるのは獣医師でも看護師でもなく、一番近くにいる飼い主です。愛犬に寄り添える飼い主になって、ドッグライフを楽しんでください。

 

文:須永 智尋

プロフィール:15年の社会人経験後、育児と仕事の両立を考えてフリーライターに転身。小動物看護士・小動物介護士・ドッグシッター・人工授精師(牛)という資格を活かし、ペットの飼養管理・しつけ・介護などについての指導や執筆を行っている。ダルメシアン、ラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバーといった大型犬を飼うことが夢。

参考:

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