MENUMENU

犬のしつけの基本!覚えておきたいおすわりの教え方

犬のしつけの基本!覚えておきたいおすわりの教え方

犬に一番初めに教えるしつけといえば「おすわり」です。

犬に教えておきたいしつけはたくさんありますが、なかでもおすわりは基本中の基本。おすわりができなければ習得できないしつけは、意外とたくさんあるのです。おすわりの仕方を正しく教え、犬とのスキンシップに役立てましょう。 

おすわりには3つの効果がある

犬はもともと服従本能のある動物で、信頼できるパートナーがいることによって安心します。

信頼できるパートナーとは、自分よりも強くてえらい「群れのボス」のこと。

犬へのしつけは、犬が人間と同じ社会で心地よく幸せに暮らしていくために必要な行為です。

ここでは、犬におすわりを教えることで得られる3つの効果を紹介します。 

1.思わぬ危険を回避できる

犬が突発的な行動をした際におすわりをさせることで、様々な事故を防ぐことができます。 

【おすわりで防止できる行動】

・室内での拾い食い

・道路への飛び出し

・他の犬への飛びかかり 

また、家から脱走したり、猫を追いかけ回すなど、様々な問題行動の予防にもなります。 

2.興奮を静める事ができる

お尻をぺたりと地面につけることで、犬の興奮はやや収まります。

もともと犬は野生の本能で、気持ちが高まると伏せたり座ったりして気持ちを落ち着けます。

犬が自分で気持をコントロールする前に、飼い主がおすわりを命じてあげましょう。

飼い主が命令として犬におすわりさせれば、犬はどんな状況でも落ち着けるようになります。 

3.他のしつけを教えやすくなる

おすわりをしっかりと教えることで、飼い主との上下関係・信頼関係はぐっと高まります。

犬は飼い主をボスと思うことで安心し、普段からよく飼い主の指示を聞くようになるのです。

おすわりは飼い主を見上げる姿勢になるため、服従心が育ちやすいしつけといえるでしょう。

 shutterstock_324936848.jpg

お座りを教える時期は?

一般的に犬は生後3ヶ月~5か月の間がもっともしつけが入りやすい時期とされているため、おすわりを教えるのは「生後3ヶ月~5か月の間」が良いでしょう。

この時期の犬は人間でいうと7~10歳ごろで、ちょうど小学校低学年くらいの歳です。

”おすわり”、”お手”、”待て”など、基本的なしつけは早めに教えておきましょう。

ただし、子犬の頃は集中力があまりないため、高度なしつけは難しいかもしれません。

犬にも反抗期がある

あまり知られていませんが、実は犬にも人間のこどもと同じような反抗期が訪れます。

犬の反抗期は、小型犬で生後4~6ヶ月、大型犬で生後9~12ヶ月の間に多く起こります。

反抗期に入ると、犬は群れを意識して自分のポジションはどこなのかを確認したがります。

飼い主のいうことを素直に聞かず、問題行動をすることで優位に立とうとするのです。

この時期にきちんとした対応ができないと、犬の問題行動はなかなか収まりません。

犬が反抗期をこじらせないよう、飼い主は常に毅然とした態度で犬に接するようにしましょう。

ダメなものはダメとしっかり伝え、決してうろたえないことが大切です。 shutterstock_511541320.jpg

おすわりの練習は必ず集中させてから

集中力が切れた状態では、おすわりを正しく覚えるのに時間がかかってしまいます。

大きな音がしたり、大好きなおもちゃが転がっている場所では、犬の気が散るのも当然です。

犬にしつけをする時は、必ず静かな場所で行なうようにしましょう。

 また、おやつを使ってしつけを行なう場合は「食後3時間が経過したころ」がおすすめです。

満腹の時はおやつへの興味が薄く、犬の集中力を十分に高めることができません。

逆にお腹が空きすぎると、おやつに気を取られすぎてそれどころではなくなってしまいます。

犬が楽しみながらおすわりを覚えられるよう、しつけは遊びの一環として行って下さい。

おすわりは英語と日本語、どちらで教えたほうが良い?

おすわりは英語でいうと「シット(sit)」で、そのまま「座れ」という意味。

日本語よりも言葉が短く発音しやすいため、多くのトレーナーたちが使っています。

ただし、しつけに使う言葉は、英語でも日本語でもどちらでもかまいません。

犬が混乱せず、飼い主がいざという時に発音しやすければ、どんな言葉でも良いのです。 

おすわりの呼び方を決める際には

・飼い主が使いやすい言葉にする

・あまりにも長い言葉は避ける

・普段の会話で使わない言葉にする

・必ず家族間で統一する

などのルールに沿って考えることが大切です。

犬が正しく理解できるよう、できるだけ分かりやすい言葉を選んであげてくださいね。

shutterstock_423355195.jpg

お座りの教え方

犬におすわりを教えるには、犬の大好きなおやつやおもちゃを使うのが有効です。

ただし、おやつやおもちゃはあくまで訓練に興味を持たせるためのもの。

犬への最終的なごほうびは、「飼い主からの誉め言葉」になるのが理想的なのです。

反復練習時は、おやつやおもちゃなどを与える回数を徐々に減らしていきましょう。

あまり急にやめると犬のストレスが溜まるため、様子をみながら行なって下さいね。 

1人で教える時はおやつを使って誘導しよう

小さく切ったおやつを指先で持って、犬の鼻先に出します。

犬が興味を持ったら、手を犬の頭上へゆっくりと移動させましょう。

犬はおやつを目で追うため、自然と床に腰を落とそうとします。

犬が床に座る前に「おすわり」と声をかけ、座ったらすかさずおやつを与えて下さい。

その後はおおげさにほめて、犬の気分をよくすることも大切です。 

2人で教えると、より効果的

1人が犬の右側に座って犬の胸を押さえ、もう1人はおやつを持って犬の正面に立ちます。

おやつを持ったほうは「おすわり」と声をかけ、手を犬の頭上にゆっくりと動かしましょう。

もう1人は左手で犬のお尻を軽く押し、しっかりと地面に座るように誘導します。

犬がふんばって腰を落とさない場合は、ひざかっくんの要領で膝の裏を軽く押して下さい。

座ったらすかさずおやつを与え、おおげさにほめてあげて下さい。 

おすわりの練習は15回まで

おすわりは飼い主を見上げる姿勢になるため、独立心の強い犬は初め、やるのを嫌がります。

また、長時間なにかに集中し続けるのは、犬にとってストレスにもなります。

犬が「おすわり=イヤな事」と覚えないように、おすわりの練習は1日5回を限度にして下さい。 

お座りの後に教えたいしつけ

おすわりは、犬へのしつけで一番初めに教えておきたいコマンドです。

おすわりが完璧に覚えられたら、次は他のしつけも教えておきましょう。

ここでは、おすわりと合わせて教えたい3つのしつけをご紹介します。 

お手(ハンド、シェイク)

散歩から帰ったあとに手足を拭いたり、爪切りをしたりする際に便利なしつけです。

しかし、ほとんどの犬は前足が敏感で、触られるのをとても嫌がります。

しつけとしてお手をしっかりと覚えさせておけば、毎日のケアがとても楽になりますよ。 

伏せ(ダウン、ライ)

おすわりよりも服従心が養われるしつけで、問題行動防止・興奮抑制の効果があります。

難しいと思われがちな伏せですが、実はおすわりさえできれば意外と教えるのは簡単です。

おすわりのステップアップとして、ぜひ覚えさせておきましょう。 

待て(ウェイト・ステイ)・良し(オーケー)

待ては犬にストップをかける号令で、良しはそれを解除する号令です。

待てと良しは、犬の集中力と忍耐力を鍛えるためにとても大切なしつけのひとつです。

おすわりができても、すぐに立ってしまうのでは意味がありません。

おすわりによって得られる効果が十分に発揮されるよう、待てと良しは必ず教えましょう。 

おすわりは犬と飼い主の両方に必要なしつけ

おすわりは、犬を飼っている人であれば一度は教えたことのあるしつけでしょう。

しかし、どんな状況でも飼い主の指示ひとつで完璧にできる犬はそう多くはありません。

おすわりは正しい教え方をすれば、どんな犬でも覚えることができるしつけです。

愛犬との生活をより良いものにするためにも、今日からぜひ教えてあげて下さいね!

愛犬のしつけ・マナーカテゴリの最新記事