みなさんは愛猫のウンチを毎日チェックしていますか?
猫にとって、ウンチは健康状態をはかるバロメーターともいわれています。
猫の体の中の調子によって、色や形状、硬さなどが変わってくるからです。
そのため、愛猫の体調管理のためにも毎日ウンチチェックをしましょう。
特に、猫の便秘は病気の可能性もあるので注意が必要です。
そこで今回は、猫のウンチについて、便秘の原因やその対策を含めて解説していきます。
健康な猫のウンチとは
愛猫のウンチの状態を見るために、そもそも健康な猫のウンチがどのようなものか確認しましょう。
(1)色
健康な猫のウンチの色は、茶色〜焦げ茶色といわれています。
猫のウンチは、体の各器官が健康な状態であれば、消化や老廃物として腸に運ばれる過程で、茶色になります。
そのため、茶色や焦げ茶色以外のウンチをしていたら、どこかしらに不調がある可能性があります。
(2)硬さ
健康な状態の猫のウンチは、柔らかすぎず硬すぎないしっとりとした状態です。
ポロポロと硬めのウンチをしている時は、水分や繊維質が不足し、便秘気味の状態といえます。
逆にウンチがゆるく水っぽい状態は、腸がストレスを受けている可能性があります。
ウイルスや細菌が異常発生していたり、いつもと違う食べ物を食べたりといったことでもウンチがゆるくなるので注意しましょう。
(3)臭い
猫のウンチの臭いはキャットフードの種類によりますが、摂取するタンパク種の量によって変化します。
一般的に、タンパク種の摂取量が多いと猫のウンチは臭くなる傾向にありますが、タンパク質は猫の体に必要な栄養素なので、良質なキャットフードのタンパク質は問題ありません。
異常な臭いやいつもより臭いがきつい場合には、猫に体調の変化が起きている可能性が高いので注意しましょう。
(4)回数
健康な猫であれば、1日に1〜2回程度排便します。
排便の回数も、個体差やキャットフードの成分などの違いによって異なるため、いつもと変化が見られる場合は注意が必要です。
猫の便秘とは
猫は、一般的に1日に1〜2回程度ウンチをするので、2〜3日ウンチが出ていない状態であれば、便秘が起こっていると考えていいいでしょう。
また、便が明らかに硬かったり、猫が排便姿勢をとってもなかなか出なかったりを繰り返している場合には、便秘状態をこじらせている可能性があるので注意が必要です。
さらに、吐き気や食欲不振を伴っている場合には、病気のケースもあるため動物病院へ連れて行くことをオススメします。
猫の便秘の症状
猫の便秘の主な症状は、以下のとおりです。
・ウンチに時間がかかっている
・トイレに行く回数が増えた
・コロコロと硬いウンチをする
・ウンチの量が減った
・排便姿勢をしてもウンチがなかなか出ない
・血便が出る
・お腹を触られるのを嫌がる
猫の便秘の原因
猫の便秘の原因として考えられるのは、食生活によるもの、運動不足、ストレスといった生活習慣によるものが多くあります。
消化しにく穀物類などを多く食べていて便秘になった猫もいます。
また、ストレスも便秘の原因として考えられるため、色々な原因を考えても改善しない場合には、愛猫がストレスを受けていないかチェックしてみましょう。
その他にも、薬の副作用や遺伝によって便秘になることもあります。
痔など、排便時に痛みがあると排便を我慢してしまうこともあるので、長引かないように便秘の原因を見つけてあげることも大切です。
猫の便秘の対策
猫の便秘を便秘対策としては、まずは食べるものを見直すこと、水分を多めにとることが効果的です。
市販のキャットフードにも原材料や成分に差があるため、便秘解消に効果のある繊維質のものに変えることもオススメです。
水分を多めにとれるようにドライフードをお湯でふやかしたり、たまにはウェットフードをあげてみたりすることも効果的です。
また、運動不足解消として積極的に遊んであげる、興味を引くようなおもちゃなどをあげるなど体を動かすようにしてあげてください。
猫の便秘解消にはマッサージも効果的で、スキンシップの時にお腹を撫でてあげたり、少し揉んであげたりして、ほぐしてあげましょう。
猫の便秘は病気の可能性もあるので注意
猫の便秘の中には、腸や肛門に炎症が起きて排便時に痛みが発生している場合もあります。
また、誤飲誤食の可能性もあるため注意が必要です。
愛猫の便秘が続くようであれば、ご家族で判断することなくなるべく早く動物病院へ連れて行ってあげましょう。
便秘が重症化すると巨大結腸症になることも
猫がかかりやすい病気の一つに、巨大結腸症があります。
これは、便秘が悪化して起きる病気ともいわれています。
(1)猫の巨大結腸症の症状
猫の巨大結腸症の症状として、薬や浣腸も効かないくらいの重い便秘の状態が見られます。
排便姿勢を何度もしているのになかなか便が出ない状態が続きます。
また、硬い便の隙間から下痢状態の便が出てくる、といった症状が出ることもあり、下痢と間違えられることもあるので注意しましょう。
この重い便秘状態が長引くと、食欲不振や元気がない、脱水症状が起こるなど、猫が弱っていってしまいます。
まれに、先天性で巨大結腸症を発症している猫もいるため、その場合にはこの症状が子猫の段階から見られます。
(2)猫の巨大結腸症の原因
巨大結腸症の原因は色々ありますが、先天性のケースもあり、生まれつき一部の結腸が狭い構造の場合は便通が滞りやすくなります。
また、生まれつき蠕動運動という便を押し出す動きが弱いケースもあるので注意が必要です。
後天的な原因としては、事故などの影響で骨盤などが変形により、便の通過がしづらい状態から巨大結腸症を引き起こすことがあります。
(3)猫の巨大結腸症の治療
猫の巨大結腸症の治療としては、浣腸などで溜まってしまっている便を外へ出す対症療法が行われます。
ただ、これは猫の状態に合わせて適切に行う必要があるため、必ず動物病院の指示に従って行ってください。
また、先天性の場合も後天性も場合も、巨大結腸症は原因によっては根本改善が難しい病気です。
そのため、猫の巨大結腸症は繰り返すことが多いため、便秘になりにくくする療法食を与えることもあります。
療法食を与える場合も、一度動物病院へ相談に行きましょう。
対症療法や食事による改善が見られない場合には、外科手術によって結腸の一部を取り除くこともあります。
(4)猫の巨大結腸症の予防
猫の巨大結腸症を予防するためには、こまめなウンチチェックを行うことが大事になります。
そのため、猫の体調管理のためにも完全に室内で飼うと便の状態などを把握しやすくなり、オススメです。
猫も体質で便秘がちになることがありますが、放っておくと悪化して巨大結腸症になるケースもあるので注意が必要です。
ぜひ日頃から愛猫のウンチチェックを行い、体調を把握しておきましょう。
まとめ
猫のウンチについて、便秘の原因やその対策を含めてご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
猫の便秘にはさまざまあり、病気によるものや、長引くと病気になってしまうこともあるので注意しましょう。
ウンチには猫の健康状態が現れるので、ぜひ毎日ウンチチェックをして体調の変化に気づいてあげてください。