
散歩は、愛犬にとっても飼い主さんにとっても楽しいものです。ですがその中で、愛犬が必要以上にリードを引っ張ってしまうと、飼い主さんとしては心配になってしまいます。また、何よりも疲れてしまいますよね。ここでは、散歩中の愛犬の引っ張り癖を改善するためのポイントについて、詳しく解説していきます。
どうして引っ張ってしまうのか?
どうして散歩中に引っ張り癖を持つ犬がいるのでしょうか?ここでは、引っ張り癖を持ってしまう原因について解説していきます。
ストレス
特に室内で飼うことの多い小型犬に多いのですが、1日中飼い主さんがいない状態や、ケージの中で生活している状態が続くと、犬は大きなストレスを受けてしまいます。そのストレスを発散させるために、散歩中に引っ張ってしまう可能性があるといわれています。
飼い主の真似
愛犬がリードを引っ張ってしまうのではなく、飼い主さんがリードを引っ張った状態になってしまっている可能性があります。人間と同じなのですが、犬も引っ張られてしまうと、無意識に抵抗をして引っ張り返してしまうことがあります。
飼い主が従うから
犬の中で主従関係が逆転しているときにも引っ張り癖は起こりえます。犬が自分の生きたい方向に引っ張ることで、飼い主さんもそれについていってしまうと、犬は自分の好きなところに行っていいんだと思い込んでしまいます。それにより、常に飼い主さんの意思を無視して引っ張ってしまうようです。
引っ張り癖のリスクとは?
引っ張り癖があってもいいやと考えてしまう飼い主さんも少なくありません。しかし、引っ張り癖にはマイナス点が存在します。ここでは、引っ張り癖のリスクについて、詳しく解説していきます。
事故にあう危険性がある
引っ張り癖がある犬の場合、急に飛び出したりしてしまうことがあります。道路などに飛び出してしまうと、自動車やバイク、自転車等との接触事故を起こしてしまう恐れがあります。もし事故を起こすと、愛犬の怪我だけでなく、他人にまで迷惑を掛けてしまいます。 また、急に飛び出してしまうことで、飼い主さんが転んでしまってけがをしてしまうリスクもあります。小型犬ならどうにかなるかもしれませんが、中型犬や大型犬が急に飛び出した場合は制御は難しいでしょう。
誰かを怪我させる危険性も
歩行者などに対していきなり飛びついてしまうというリスクも存在します。その結果、場合によって、相手にけがをさせてしまう危険性もあります。そうなってしまうと最悪、賠償責任問題などに発展してしまいます。
引っ張り癖の改善方法
このように引っ張り癖はリスクが存在します。一方、引っ張り癖があってよいことは一つもありません。ここからは、引っ張り癖を改善するための方法について、詳しく解説していきます。
リードを短く持つ
リードが長く愛犬が好きに移動できるような状態では、引っ張り癖を改善することはできません。そこで、愛犬がストレスに感じない範囲で、できるだけ短くリードを持ってください。その際、愛犬と飼い主さんの距離はできるだけ近くになるようにしましょう。 愛犬が違う方向にかってに行こうとするときには、飼い主さんが立ち止まって、愛犬が行きたい方向に行くことができないように対処するとよいでしょう。
犬の行きたい方向と違う方向へ行く
もし愛犬が勝手に移動を始めた際は、それには従わず、愛犬が行きたい方向の反対側に引っ張っていくようにしましょう。愛犬の意思に反した行動をすることで、散歩の行き先の決定権は飼い主さんにある、ということを愛犬に覚えこませることができます。主従関係がしっかりできていれば、引っ張り癖というのは発生しません。愛犬と飼い主さんの関係を明確化させましょう。
褒めることも大事
愛犬の引っ張り癖を改善させるしつけ中は、しっかりと褒めることも重要です。散歩中に引っ張らないと飼い主さんが喜んでくれるということを理解させることで、しつけの効率アップが期待できます。
おやつをあげる
もっとも効果的な褒め方はおやつをあげることです。アイコンタクトがしっかりできている、リードを短く持っても引っ張らない、逆方向に歩いて行ったときにしっかりついてくるなど、喜ばしい行動をした際には、しっかりとおやつなどをあげながら褒めてあげるようにしましょう。
なでるだけでもいい
散歩中にご褒美としてのおやつを持ってきていなかったとしても、飼い主さんが笑顔で声をかけながらなでるだけでも、愛犬はうれしいと感じます。 犬というのは、飼い主さんが思っているよりも、飼い主さんのことをしっかり観察しています。ですので愛犬は飼い主さんのことを観察し、飼い主さんはなぜなでてくれたのかを考え、再度褒められるように頑張ろうとします。その結果、引っ張り癖が改善される方向に進んでいきます。
引っ張り癖を改善して素敵な散歩に!
引っ張り癖は改善が難しいと考えてしまいがちですが、あくまで癖ですので、しっかりしつけを行えば克服することは十分に可能です。すぐに改善しなかったとしても、あきらめずに根気よくしつけをしていくようにしましょう。