
数ある犬種のなかでも特に人気がある犬種といえばプードルです。
頭がよく問題行動が少ないことから、日本では常に人気犬種ランキング1位のプードル。
でも、実はプードルにはサイズや性格の違う6つの品種があるんですよ。
今回はそんなプードルの種類やカラー、特徴などについて紹介していきます。
プードルとは
プードルはフランスの代表的な犬種のひとつです。
原産国はロシアまたは中央アジア北部で、ヨーロッパではもともとカモを狩る猟犬として利用されてきました。
カモのような水鳥を狩るには、水を怖がらずに飛び込むことのできる資質と水の抵抗を受けにくい被毛が必要です。
プードルは好奇心旺盛で、かつ被毛を自由な形にカットすることができるため、このどちらの条件も満たしていたのですね。
その後17世紀に入る頃には、プードルはその美しい見た目からペットとしても注目が集まるようになりました。
プードルの種類は6つ
プードルは体のサイズによって、以下の6品種に分けることができます。
①スタンダードプードル
②ミディアムプードル
③ミニチュアプードル
④トイプードル
⑤タイニープードル
⑥ティーカッププードル
ただし、このうちJKC(日本犬種認定協会)とFCI(国際畜犬連盟)で認められているのは①~④までです。
ティーカッププードルとタイニープードルはここ最近出始めた品種ですが、JKCとFCIではどちらもトイプードルに分類されています。
ここではプードル6品種すべてについて、それぞれの大きさと特徴を紹介していきます。
スタンダードプードル
オリジナルサイズ(愛玩犬として小型化される前のサイズ)のプードルで、プードルのなかで一番大きい品種です。
スタンダードプードルの特徴は、被毛の密度が高いことと、他のプードルよりもマズルが長いことです。
飼い主に従順で社交性が高いため、他の人や動物ともなかよく上手に接することができる性格をしています。
・体高:45~60㎝
・体重:16~25㎏
・分類:大型犬
ミディアムプードル
スタンダードプードルの次に大きいプードルで、国によってはトイプードルに分類されることもあります。
ミディアムプードルは品種としての歴史が比較的浅く、JKCで公認されたのは2003年とつい最近です。
日本での知名度はまだ低いですが、体も丈夫で飼いやすい品種といえるでしょう。
運動能力も高いため、アジリティなどのスポーツにも向いています。
・体高:35~45㎝
・体重:8~15㎏
・分類:中型犬
ミニチュアプードル
日本ではほとんど飼育されていませんが、海外では非常にポピュラーで人気のある品種です。
サーカスで玉乗りをしたり、二本足で立って歩いたりしているプードルのほとんどはこの品種だといっても過言ではありません。
ミニチュアプードルは芸をするために改良された品種のため、プードルのなかでも特にしつけが入りやすいといわれています。
好奇心旺盛で物おじしない性格をしており、サーカスのような大舞台でも立派に芸をすることができます。
・体高:28~35㎝
・体重:5~8㎏
・分類:小型犬
トイプードル
現在日本でもっとも人気のある品種で、人気犬種ランキングでは常に1位をキープするほどの実力っぷり。
小柄で抜け毛が少ないことから、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいとされています。
基本的にトイプードルは穏やかで甘えん坊ですが、カラーによって性格が違っているのが特徴といえるでしょう。
誰にでも愛想を振りまくタイプではなく、飼い主以外の人には落ち着いた態度で接することが多い品種です。
・体高:28㎝以下
・体重:3㎏以下
・分類:小型犬
タイニープードル
ティーカッププードルを作ろうと体の小さいトイプードルを掛け合わせた結果、生まれたのがこの品種です。
タイニープードルはトイプードルよりも小柄で、ティーカッププードルよりは大きいという微妙なサイズのプードル。
現時点ではFICとJKCどちらの協会からも公認されていないため、明確な大きさの規定はありません。
タイニープードルは活発で明るく、成長しても子犬のような無邪気さのある性格をしています。
生後半年ほどで体の成長も止まるため、成犬時のサイズが想像しやすい品種です。
・体高:25㎝程度
・体重:2~3㎏
・分類:超小型犬
ティーカッププードル
子犬のころはティーカップにすっぽりと収まってしまうほど小さいプードルで、チワワと同じくらいのサイズです。
ティーカッププードルは他の品種よりもマズルが短く、かつ瞳が大きいため、まるでお人形のような見た目をしています。
この品種は神経質な面があるため、些細なストレスによって体調を崩したり、依存度が高まったりすることがあります。
思わぬ怪我を防ぐためにも、十分に成長するまでは室内での運動をメインに行うなどの工夫が必要です。
・体高:25㎝以下
・体重:2㎏以下
・分類:超小型犬
トイプードルはカラーで性格が違う?
トイプードルのカラーバリエーションは全部で12種類あり、それぞれ共通の気質を持っています。
このうち日本でポピュラーなのは①~⑥で、特に人気が高いのは⑤レッドです。
①ブラック
他人に愛想を振りまくことは少ないですが、飼い主には非常に甘えん坊です。
全カラーのなかでもっともしつけが入りやすいといわれています。
②シルバー
自立心が強く、マイペースなところがあります。
頑固な一面もありますが、しっかりと信頼関係を築くことでしつけやすくなります。
③ブラウン
マイペースなところがあり、協調性はやや低いかもしれません。
いたずら好きな明るさを持っており、怒られても長く落ち込むことが少ないようです。
④ホワイト
非常に甘えん坊で、さみしがりやです。
他のカラーよりも飼い主に注目されたいという気持ちが強い傾向があります。
⑤レッド
人なつっこく活発で、何事にも好奇心旺盛です。
ただし我が強いため、しつけ方によっては服従心が十分に育たないことも。
⑥アプリコット
甘えん坊ですが、飼い主には自己主張をはっきりします。
やや神経質な傾向があるため、些細なことでストレスを感じやすいといえるでしょう。
⑦グレー・⑧シルバーグレー
温厚で甘えん坊、もしくは独立心が強いタイプのどちらかが多いようです。
シルバーよりも濃い色ですが、同じカラーとして扱われていることもあります。
⑨カフェオレ・⑩クリーム
のんびりしたマイペースで、少し変わった性格です。
ぼーっとしていることが多く、怒ったり怖がったりすることも少なめです。
⑪ブルー・⑫ベージュ・⑬シャンパン
これらのカラーは珍しく、日本ではあまり目にすることができません。
特にブルーは希少価値が高いため、通常の倍以上の価格で取引されることもあります。
プードルを飼うのに向いているのはどんな人?
毎日スキンシップを取れる人
基本的にプードルは甘えん坊な性格をしているため、あまり構ってもらえない家ではストレスを感じてしまいます。
そのため、留守がちで愛犬とスキンシップを取る時間があまりない人には、おすすめできないといえるでしょう。
十分に運動させてあげられる人
プードルは意外と体力があるため、退屈すると欲求不満を感じて部屋を荒らしたり、家具を噛んだりしてしまうことも。
プードルがストレスを感じないように、毎日できるだけたくさんの運動をさせてあげましょう。
雨の日にはおやつを使って宝探しをしたり、だるまさんがころんだをしたりするなど、ゲーム的な遊びもおすすめです。
経済的に余裕がある人
プードルの毛は絡まりやすいため、放っておくとすぐに毛玉ができてしまいます。
ブラッシングは定期的に行い、1ヶ月に1度はトリミングサロンで被毛のカットをしてもらいましょう。
体の大きさにもよりますが、1回のトリミング代は平均5000円~6000円ほどかかります。
プードルは、毎月の美容代を無理なく払える人におすすめの犬種です。
プードルには魅力がいっぱい!
プードルを家族としてお迎えしたいと思ったら、まずは品種やカラーを確認しましょう。
プードルは体のサイズやカラーによって異なる気質を持っており、適切な飼い方・接し方は異なります。
今回ご紹介した内容を参考にして、ぜひあなたの住環境に合ったプードルを探してみてはいかがでしょうか?